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高級腕時計ブランドとして要注目のA.ランゲ・アンド・ゾーネについて、情報をまとめているページです。押さえておきたい代表モデルの情報や、ブランドの歴史を紹介しています。
A.ランゲ&ゾーネの定番モデルであるランゲ1に、新型キャリバーL121.1を搭載し、2015年に発表されたモデル。前身モデルよりもベゼルが少しだけ薄くなった結果、文字盤の視認性は高まっています。黄金比率で構成され、均整の取れたアシンメトリーダイアルは、A.ランゲ&ゾーネのアイコンモデルです。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | ピンクゴールド |
文字盤 | シルバー無垢、シルバー |
ケース幅 | 38.5mm |
ケースの厚さ | 9.8mm |
防水性 | - |
型番 | L121.1 |
直径 | - |
振動数 | - |
石数 | - |
パワーリザーブ | 72時間 |
部品数 | - |
機能 | - |
世界最高水準のクロノグラフと言われるダトグラフ。こちらも2015年に、前モデルからリニューアルされたもの。ゼンマイの巻き上げ具合がわかる「パワーリザーブ表示機能」が追加搭載されています。シースルーのケースバックからは、美しいムーブメントを見ることができます。スタート・ストップの押し心地も高級機ならではです。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | ピンクゴールド |
文字盤 | シルバー無垢・ブラック , サブダイヤル・シルバー |
ケース幅 | 41mm |
ケースの厚さ | 13.1mm |
防水性 | 3気圧 |
型番 | L951.6 |
直径 | - |
振動数 | 18,000振動/時 |
石数 | 46 |
パワーリザーブ | 60 時間 |
部品数 | 451 |
機能 | 時、分、スモールセコンド ストップセコンド機能搭載 フライバック/プレシジョン・ジャンピング・ ミニッツカウンター搭載クロノグラフ アウトサイズデイト表示 |
「明るい光が降り注ぐ魅惑の月夜」をモチーフにしたリトル・ランゲ1・ムーンフェイズ。ダークブルーを背景に煌めく銅の粒子を入れたデザインは、まさに深遠な夜空のよう。1日分の誤差が生じるまでに122.6年かかるという高精度なムーンフェイズにも要注目。巻き上げせずに修正が必要になった場合でも、7時と8時の間にある調整プレッシャーを操作することで、速やかにムーンフェイズ表示を修正することができます。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | ホワイトゴールド |
文字盤 | シルバー無垢、ブルー/ロディウム |
ケース幅 | 36.8㎜ |
ケースの厚さ | 10mm |
防水性 | 3気圧 |
型番 | L121.2 |
直径 | - |
振動数 | 21,600回/時 |
石数 | 44 |
パワーリザーブ | 72時間 |
部品数 | 411 |
機能 | 時/分およびストップセコンドスモールセコンドによる時刻表示、パワーリザーブ表示、ランゲ・アウトサイズデイト、ムーンフェイズ表示、アウトサイズデイト用ワンタッチ調整プッシャー、ムーンフェイズ表示調整プッシャー |
ピンクゴールド素材をベースに、ブラックロディウム加工を施したダイアル。専用工具(ビュラン)を使い、トランブラージュ彫りと呼ばれる手法で、表面を丁寧にエングレービングしています。ダイアルに刻まれているインデックスやブランドのロゴも彫金仕上げ。テンプ受けに一粒ダイヤモンドをセッティングする手法は、懐中時計時代の最高級モデルで採用されていたものと同じです。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | ピンクゴールド |
文字盤 | ゴールド無垢, ブラックロディウム |
ケース幅 | 39.5㎜×11.1㎜ |
ケースの厚さ | 11.1㎜ |
防水性 | 3気圧 |
型番 | L102.1 |
直径 | - |
振動数 | 21,600回/時 |
石数 | 20 |
パワーリザーブ | 72時間 |
部品数 | 262 |
機能 | 時/分およびスモールセコンドによる時刻表示、特許技術ストップセコンドおよびゼロリセット機構付きワンミニッツトゥールビヨン |
2008年、トゥールビヨン機構を搭載しつつ秒停止が可能な「カバレット・トゥールビヨン」を発表したA.ランゲ&ゾーネですが、こちらでご紹介している「カバレット・トゥールビヨン “ハンドヴェルクスクンスト”」は、原点となる2008年の作品をベースに、更に芸術性を高めたものとして生まれました。ダイアルの中央には手作業によるダイヤモンド模様。半透明のエナメル層がダイアル全体を覆い、エングレービングに深遠さが与えられています。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | プラチナ |
文字盤 | solid white gold, グレー |
ケース幅 | 39.2㎜ |
ケースの厚さ | 10.25㎜ |
防水性 | 3気圧 |
型番 | L042.1 |
直径 | - |
振動数 | 21,600回/時 |
石数 | 47 |
パワーリザーブ | 120時間 |
部品数 | 370 |
機能 | 時/分およびスモールセコンドによる時刻表示、ストップセコンド機能搭載ワンミニッツトゥールビヨン、パワーリザーブ表示AUF/AB |
2012年に発表された「ツァイトヴェルク “ハンドヴェルクスクンスト”」。ダイアル部分には職人による手作業によって「トランブラージュ・エングレービング」が施されています。タイムブリッジはロディウム仕上げとなる洋銀製。針はゴールドをロディウム仕上げにしています。ケースはゴールドより高級素材とされるプラチナ製。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | プラチナ |
文字盤 | ゴールド無垢, ブラックロディウム |
ケース幅 | 41.9㎜ |
ケースの厚さ | 12.6㎜ |
防水性 | - |
型番 | L043.4 |
直径 | - |
振動数 | - |
石数 | 68 |
パワーリザーブ | 36時間 |
部品数 | 425 |
機能 | - |
2017年に発表された「1815ラトラパント・パーペチュアルカレンダー “ハンドヴェルクスクンスト”」。ダイアルをブルーエナメル仕上げにし、その上に丹念な手作業で装飾をエングレービングした作品です。ゴールドをロディウム仕上げした針、スチールをゴールドプレート仕上げした針、スチールを青焼きした針の3種類を採用。裏蓋はブルーエナメル仕上げによるホワイトゴールド。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | ホワイトゴールド |
文字盤 | ゴールド無垢、エナメル仕上げ、グレー、ハンドエングレービング入り |
ケース幅 | 41.9mm |
ケースの厚さ | 15.8mm |
防水性 | - |
型番 | L101.1 |
直径 | - |
振動数 | - |
石数 | 43 |
パワーリザーブ | 42時間 |
部品数 | 631 |
機能 | 時、分およびストップセコンド機能、スモールセコンド、 分積算計付きスプリットセコンド・クロノグラフ、日付表示、曜日表示、月表示、ムーンフェイズ・うるう年表示、永久カレンダー、パワーリザーブ表示 |
2014年に発表された「ランゲ1・トゥールビヨン “ハンドヴェルクスクンスト”」。ランゲ1の誕生20周年を祝う形でリリースされた作品です。メインダイアルはブラックエナメル仕上げのホワイトゴールド製、針はロディウム仕上げのゴールド製、スモールセコンドのサブダイアルはシルバー無垢製となります。5時方向にはダイヤモンドが支えるトゥールビヨンを格納。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | プラチナ |
文字盤 | solid white gold、エナメル仕上げ、ブラック |
ケース幅 | 38.5㎜ |
ケースの厚さ | 9.8㎜ |
防水性 | 30m |
型番 | L961.3 |
直径 | - |
振動数 | 21,600回/時 |
石数 | 49 |
パワーリザーブ | 72時間 |
部品数 | 378 |
機能 | 時/分/スモールセコンドによる時刻表示、パワーリザーブ表示、アウトサイズデイト、特許技術ストップセコンド機能付きワンミニッツトゥールビヨン、ゼンマイ巻上げと時刻合わせ用リューズ、アウトサイズデイト、ワンタッチ修正用ボタン、ブラックエナメル仕上げのホワイトゴールド製メインダイアル、シルバー無垢製スモールセコンド サブダイアル |
2013年に発表された「ランゲ1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダー “ハンドヴェルクスクンスト”」。ホワイトゴールドからなるダイアルのレリーフとトランブラージュ模様は、職人による手作業でエングレービングされたものになります。針はロディウム仕上げのゴールド製。アウトサイドデイト表示の数字をブルーで手書きしています。
巻上げのタイプ | 自動巻き |
素材 | プラチナ |
文字盤 | ゴールド無垢、エナメル仕上げ、ロディウム、ハンドエングレービング入り |
ケース幅 | 41.9㎜ |
ケースの厚さ | 12.2㎜ |
防水性 | 3気圧 |
型番 | L082.1 |
直径 | - |
振動数 | - |
石数 | 76 |
パワーリザーブ | 50時間 |
部品数 | 624 |
機能 | スモールセコンド特許技術、ストップセコンド機能、トゥールビヨン、アウトサイズデイト、レトログラード式曜日表示、日付/曜日/月/ムーンフェイズ/うるう年を備えた永久カレンダー |
2011年に発表された「リヒャルト・ランゲ・トゥールビヨン “プール・ル・メリット” ハンドヴェルクスクンスト」。ハニーゴールド製のダイアル、同じくハニーゴールド製の針が印象的で、どこかクラシカルな色彩を放つ作品です。18世紀末に発明されたトゥールビヨン(重力による時計の影響を補正する原理)。当作品は、ランゲが追求するトゥールビヨンシリーズの代表作の一つとなります。
巻上げのタイプ | - |
素材 | ハニーゴールド |
文字盤 | ゴールド無垢、ハニーゴールド、ハンドエングレービング入り |
ケース幅 | 41.9㎜ |
ケースの厚さ | 12.2㎜ |
防水性 | - |
型番 | L072.1 |
直径 | - |
振動数 | - |
石数 | 31 |
パワーリザーブ | 36時間 |
部品数 | 352 |
機能 | スモールセコンド |
2021年に発表された「ツァイトヴェルク・ハニーゴールド “ルーメン”」。特殊コーティング処理を施したサファイアクリスタル製のダイアル、ブラックロディウム仕上げを採用した洋銀製のタイムブリッジ、深遠かつ繊細なハニーゴールドの輝きを放つ針。限定200本のみの生産で、A.ランゲ&ゾーネブティックでの限定展開となります。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | ハニーゴールド |
文字盤 | ブラック、ダイアルは特殊なコーティング処理を施したサファイアクリスタル製 |
ケース幅 | 41.9㎜ |
ケースの厚さ | 12.6㎜ |
防水性 | 3気圧 |
型番 | L043.9 |
直径 | - |
振動数 | 18,000回/時 |
石数 | 61 |
パワーリザーブ | 72時間 |
部品数 | 462 |
機能 | 時/分表示(瞬転数字表示式)、ストップセコンド機能搭載スモールセコンド、パワーリザーブ表示、スワンネック形バネと側面にある調整用ビスにより微調整可能な速度調整装置 |
2018年に発表された「1815トゥールビヨン」。トゥールビヨンにゼロリセット機構(秒針合わせ)とストップセコンド機構を同時に搭載した、初めての作品です。ダイアルはホワイトエナメル仕上げで、針は青焼きしたスチール製。後にプリントした赤い「12」の文字がとても印象的です。限定100本のみの展開で、発表当初の予価は2153万円。
巻上げのタイプ | 手巻き |
素材 | プラチナ |
文字盤 | シルバー無垢、エナメル仕上げ、ホワイト |
ケース幅 | 39.5㎜ |
ケースの厚さ | 11.3mm |
防水性 | 3気圧 |
型番 | L102.1 |
直径 | - |
振動数 | 21,600回/時 |
石数 | 20 |
パワーリザーブ | 72時間 |
部品数 | 262 |
機能 | 72時間パワーリザーブ、ストップセコンド機能、スモールセコンド、ワンミニッツトゥールビヨン、ゼロリセット機構 |
開発期間10年かけた、メゾン初のラグジュアリースポーツウォッチ。A.ランゲ・アンド・ゾーネの中では初めてステンレススティールを採用したモデルとして、2019年に発表されました。インデックスはすべて夜光性となっています。またダブルディスクの大きなデイト表示も印象的。正規店では入手困難となっています。
巻上げのタイプ | 自動巻き |
素材 | ステンレススティール |
文字盤 | ダークブルー |
ケース幅 | 40.5mm |
ケースの厚さ | 11.1mm |
防水性 | 12気圧 |
型番 | L155.1 DATOMATIC |
直径 | 32.9 mm |
振動数 | 28,800振動/時 |
石数 | 31 |
パワーリザーブ | 50時間 |
部品数 | 312 |
機能 | 日付表示、スモールセコンド、曜日表示 |
ドイツ生まれの高級腕時計ブランド、A.ランゲ・アンド・ゾーネは数奇な運命をたどってきました。
1845年、パリで時計職人として修行を積んだフェルディナント・アドルフ・ランゲにより、ドイツ東部のグラスヒュッテで創業された同社は、財政難で苦しんでいたグラスヒュッテを、精密時計産業地帯として復興させるほどの成功を収めます。
しかしグラスヒュッテは第二次世界大戦後、社会主義国の東ドイツに属することに。A.ランゲ・アンド・ゾーネの資産は国に没収され、ブランドはいったん消失の憂き目に遭います。
創業者の4代目にあたるウォルター・ランゲは、ブランド復興の野望を胸に西側へ亡命。1989年のベルリンの壁崩壊を機に、再興へと着手しました。
その際にはスイスの高級腕時計ブランド・IWC社長のギュンター・ブリュームラインから、協力を得ています。
その甲斐あってA.ランゲ・アンド・ゾーネは1990年に、創業の地にマニファクチュールを再建設することができたのです。1994年には復興コレクションを発表。
2000年に盟友のIWCと共にリシュモングループ入りし、国際的な知名度を向上させるに至っています。
A.ランゲ・アンド・ゾーネは政治に巻き込まれ、長きに渡り蓄積してきたノウハウを手放すという辛苦を味わっています。しかし復興後の努力は、見事なもの。
自社一貫生産を可能にするマニファクチュールで、過去の技術を精密に再現しているほか、「瞬転数字メカニズム」を活用した機械式デジタル時計を開発するなど、技術革新にも余念がありません。
またA.ランゲ・アンド・ゾーネのムーブメントには「エングレービング」と呼ばれる銅版画の技法で、文字盤から小さな部品までを装飾した、美しいデザインも見受けられます。
同ブランドの人気モデルに挙げられるのは、復興コレクションのひとつとして発表された「サクソニア」。シンプルなデザインとコンパクトなケースで、女性からも愛されるユニセックスモデルとなっています。
また2004年に発表された「ダブルスピリット」の進化系である「トリプルスピリット」も、人気。2つのイベントタイムを最長12時間まで積算して比較計測できる、高機能腕時計となっています。